ローンありの家は、資産か負債か?
「家は資産ですよっ!」と勧誘する不動産担当者。
いざとなれば、
・売ることもできるし
・貸すこともできるし
「預金の利率は低いし、ローン金利は低いし絶好のチャンス」
という言葉とともに使われています。
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ローンは、当然、負債です。=借金
売る(売った)ときの価格 =資産
で、ローン残高は通常返済し続けていけば、どんどん減っていきます。
売値の方は、
・建物の方はどんどん古くなると価値は下がりますが、
・土地の方は環境によっては上がったり/下がったりします。
あと手数料(売買手数料や登記費用)もありますね
残っているローン(借金額) < (売却価格ー手数料) が
プラス なら、資産ですね。
マイナスなら、負債です。=家を売っても借金が残る状態
(※ 分かりやすさ重視で記述しています。
企業会計なら、貸借対照表で、資産と負債を別々に計上しますね)
借金額も売却価格も1年に1回くらい、チェックしておくと、ライフプランに余裕が出来ます。
→・もうちょっと頑張って貯金して繰上返済したいな~とか
・万が一リストラされても、家を売ればプラスの500万円、とか
で、借金がなくて売れば現金が残る! となっても、それが古家だったら、「解体費」なんていうのも考慮しなければなりません。
実際、毎日ポストに入る不動産広告でも、「古家付き」だとその分価値が下がっているのが普通です。
(もちろん、いろんな状態の古家があって、若干の手直しで綺麗になりそうな物件から、屋根が崩れて潰すしかない危険物件までいろいろですが)
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今の不安定な世の中(コロナもそうだし、定年延長や年功序列制度、年金問題、あるいは、天災に人災も含めて)
「家を売っても借金が残る」状態は、なるべく少ない期間にして頂きたい。
→そのためには、頭金を増やして無理なローンは組まない! に限ります。
※ただ、家の購入は、単に資産価値だけでなく
「こんな環境で住みたい・子育てしたい」とか、親戚や知人が多い/少ない、勤務地に近い/遠い、、、など他の条件も入ります。
それを兼ねあわせた上で、やっぱり年に一度は、自分の家が資産か負債か=プラスかマイナスか、は考えることをオススメします。
・・・お金持ちの不動産経験者は、皆さん、10年後20年後の資産価値を考えていますから。
不動産投資では、例えば、20年間保有するとして、
今の購入価格・20年後の売却価格・その間の賃料収入・その間のメンテ支出、それに手数料や空室率を考えて、投資効率を考えます。
(→これをDCF法と言います、、、まぁ、20年後の土地の価値って想像するしかないんですけどね~)
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ま、分かりやすく私の例で言うと、私の親は昭和50年代に市営団地を出て、新興住宅地を買って戸建てを買った世代。(私、当時小学3年生。)、その実家の住宅地は、いまや70代80代の人がほとんど。
→当然、空き家がポツポツと出てきて、若い人があまり入ってこない。
(昭和50年代の新興住宅街はこういうところが全国に一杯あるはず)
→で、今、皆さん35年ローンとか、なかには親子50年のリレー返済とか組まれてたり。しかも、引越代とかまで考えると実質、頭金なしのオーバーローンであったりとか。
35年後/50年後どうなるか・・・他人事ながら、ちょっと不安になるんです。
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