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2020/07/27

遺言書を確実に!法務局の遺言書保管制度はじまってます(7/10~)

正式名称、「自筆証書遺言書保管制度」。2020年7月から始まりました。
従来からの「法定相続情報証明制度」=相続図を描くやつ=相続人を確定させるやつは、随分普及してきたと思います。

今回のは、文字通り遺言書について!
注意点は、あくまでも遺言書の保管であって、中身については法務局は全く関知しないという点。

遺言書には、公正証書遺言もありますが、法律上、誰かが亡くなって遺言書を見つけた場合には、家庭裁判所で遺言を「みんな」で開示することになっています。

# 遺言書の保管者又はこれを発見した相続人は,遺言者の死亡
# を知った後,遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して,
# その「検認」を請求しなければなりません。
# また,封印のある遺言書は,家庭裁判所で相続人等の立会いの上
# 開封しなければならないことになっています。
  (ただし、公正証書遺言は検認不要)

でもって、この制度を使って遺言書を法務局に保管しておけば、「検認不要」になります。
~~~

もう、20年ほど前ですが、私の伯母さんは、子どもがいなくて施設入所で、長年お世話になっていた人に遺贈するという遺言書を書いていたので、親の代理人として裁判所へ検認に行ったことがあります。

でも例えばですね~
自宅で遺言書をみつけても、それがどんな内容か、その場にいなければ(よそに住んでいる相続人には)内容がわからないという問題がありました。
 →はっきりいうと、見つけた人が破いちゃってなかったことにできちゃう

それを防ぐための制度がこの制度。

あらかじめ、遺言書を法務局に遺言書を預けておく。
すると、その内容を見た人(閲覧請求)は、他の相続人に、「遺言書見せたよ」と通知する、というシステム(※)。

で、他の相続人が誰なのか、法務局は知っているのかなぁと思ったら、遺言書の閲覧をするときに、関係相続人の戸籍謄本を用意しなきゃいけない制度になっていました。

※生前に「遺言書は法務局にある」と相続人に伝えておく、死んだら、閲覧する。同時に他の相続人にも、その通知が行く。
 さらに、令和3年からは、死亡すると、「遺言書が法務局にあるよ」という通知もできるようになるみたいです@法務局HP

====

ただ、先にも書いたように、中身については関知しません。あくまでも保管そのものだけ。なので問題が起こりそうなのは次のような場合。


 ・法定相続の侵害があっても関知しない。
 (長男にすべて譲ると書いても、次男がいれば、次男にも半分の半分(つまり1/4は財産上の取り分があるというところ))

 ・どこそこの土地(財産)は、長女へ、と書いてあっても、死んだときにすでにその土地(財産)は売却済みとか、抵当権つきで借金の担保になっているとか、

 ・相続人が変わっている(子どもが先に死亡とか、子のいない人が兄弟を指定したけど、その兄弟も死亡してたとか)

まぁ、時間が経てば、遺言書を書いたときと状況が変わっているということもありますね。

よくわりそうなのは、
→認知症になって、施設入所のために家を売って金に換えることもよくあるわけです。

 重度の認知症で判断能力(重要契約の判断能力)がなくなっていれば、遺言書も家の売買契約も無効。だから後見人をたてるのですが、この遺言書開示は、文字通り遺言書ですから、「死んでから」開示です。その間に財産の状況が変わることは、とっても、ありえます。

もちろんこの制度、つどつど、遺言書の撤回や変更の手続きも可能です。
詳しくは、法務局のHPへどうぞ。

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まあ、私からのアドバイスとしては、この制度を使った方が良い人というのは、

 ・複数の相続人がいる(とくに元カレ・元カノやその子ども(認知している子)が関係しそうな人)はもちろんですが、
 ・財産がいくつもある人
 ・残された自宅を使わないといけない人がいる(一般には、同居の配偶者や同居の子ども→つまり、長男の嫁が住んでいて長男が先に亡くなって嫁と孫がそのまま住み続けなきゃいけないときとか、妻と子どもの仲が悪い上に子どもが事業に失敗して金欠だとかの場合(※2))

このような人は、遺言書を書いておいたほうが良いと思います。

まぁ、こんな「遺言書補完制度」とその通知システム、ができているということで。。。


=====(配偶者居住権)

※2 ちなみに、「配偶者居住権」というものも2020年4月以降、認められています。

この居住権、法務局で登記します。
簡単に言えば、、、
 上物=ウワモノ=賃貸不動産がある土地とか、
 担保がついている土地、
と同じように、配偶者の居住権がついている土地、みたいな感じ。
 →つまり、簡単に売買できない土地 

財産が自宅しかなくて、妻と子どもがその自宅を相続することになった場合などに、土地の現金化を防止するために、法務局でその自宅に居住権を登記できます。

====(以下、個人的な意見で恐縮ですが、)
 イメージ的には、地価の高い広大な自宅、例えば価値1億とか2億の不動産を持っている人で、現金が少ない人、が主な対象のような気がします。(もちろん、もめる人は1000万円くらいの土地でも、相続でもめていますけどね)

 むしろ、「ちょっとだけ広い土地を持っていて相続税がかかる人」は、相続税のお金をどう用意するかを考える方が先かな、という気持ちですね。(8000万円の土地を相続して、250万円ほどの税金が即金で払えるか、とかね)

 

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