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2014/10/15

国の「緑のオーナー制度」で賠償命令!(大阪地裁が初判断)

先週のニュースです。 緑のオーナー制度。覚えてますか? 覚えてませんよね、たぶん。

「国の原野商法・詐欺事件」と言われた事もあります。
  『一口50万円で、国有林を育てましょう。
   30年後には木が売れて、利息3%程度にはなると思うよ♪』
と宣伝してた投資商品。

【過去記事】
 ●緑のオーナー制度で元本割れ9割(2007/08/06)
     (・・・7年も前のことだ!!)

で、以下長いのでまとめると、

  239人が計約5億円の損害賠償の裁判をして、
  出資者84人へ計約9100万円を支払うよう命じた。

ってのが結論です。
今回、国の責任を認めるかどうか? が焦点になっていました。
   ・・・裁判所(司法)の初判断です。

========

日経のニュースによると、
「2013年度末までに売れた森林は1371カ所、
 出資金を下回らない価格で売れた森林は72カ所」
ということ。ほとんど損失ですっ! 72÷1371=5%強 残り95%が・・・(;_;)

林野庁のHP(www.rinya.maff.go.jp)に行くと、緑のオーナー制度で売却された一覧を年度ごとに見る事が出来ます。

 (ホーム > 「国民の森林」国有林 > 国有林における国民参加の森林づくり
      > 緑のオーナー制度 )

例えば、「平成26年度 分収木販売予定箇所及び販売結果」を見てみると、

★★★ 平成26年度 分収木販売予定箇所及び販売結果
      (※8〜9割くらいを抜粋した ◎印は一口50万円を越えたもの)
 
                     分収額/1口
 
  北海道川上郡   平成26年9月 落札  42.1万円
  青森県むつ市   平成26年8月 随契  34.7万円
  青森県下北郡   平成26年9月 落札  27.6万円
  青森県十和田市  平成26年7月 落札  32.5万円
  青森県十和田市  平成26年7月 落札  47.4万円
  青森県十和田市  平成26年7月 落札  22.3万円
  青森県十和田市  平成26年7月 落札  19.1万円
  青森県南津軽郡  平成26年9月 落札  51.9万円 ◎
  青森県南津軽郡  平成26年9月 随契  56.1万円 ◎
  青森県東北町   平成26年8月 落札  26.2万円
  青森県東北町   平成26年9月 落札  34.7万円
  秋田県由利本荘市 平成26年9月 落札  17.5万円
  山形県小国町   平成26年5月 落札  43.5万円
 
  岩手県奥州市   平成26年7月 落札  35.5万円
  岩手県花巻市   平成26年9月 落札  26.3万円
  岩手県奥州市   平成26年7月 落札  35.5万円
  岩手県花巻市   平成26年9月 落札  26.3万円
  岩手県二戸市   平成26年6月 落札  53.9万円 ◎
 
  宮城県大崎市   平成26年9月 落札  60.8万円 ◎
  福島県石川郡   平成26年9月 落札  20.9万円
  福島県猪苗代町  平成26年9月 落札  45.4万円
  福島県北塩原村  平成26年9月 落札  24.4万円
  福島県北塩原村  平成26年9月 落札  16.7万円
  福島県北塩原村  平成26年9月 落札  13.7万円
 
  長野県上水内郡  平成26年9月 落札  22.8万円
  長野県上水内郡  平成26年9月 落札  17.2万円
  岐阜県下呂市   平成26年8月 落札  17.3万円
  岐阜県恵那市   平成26年6月 落札  18.6万円
  愛知県北設楽郡  平成26年9月 落札  15.3万円
  愛知県北設楽郡  平成26年9月 落札  15.2万円
 
  熊本県芦北町   平成26年9月 随契  25.8万円
  熊本県人吉市   平成26年9月 随契  31.6万円
  熊本県人吉市   平成26年9月 随契  37.9万円
  熊本県人吉市   平成26年9月 随契  45.6万円

利益の出た物はごくわずかです。

また、朝日新聞(asahi.com)によると、

  1984〜99年、延べ8万6千人から総額約492億円を集めた。  
  北海道、東京、愛知、大阪、福岡など31都道府県の出資者ら239人
  (出資総額約2億5千万円)が提訴。
  今回の判決は、国に対し、出資者84人へ計約9100万円賠償命令
  
  ・93年度途中まで出資を募るパンフレットに元本を保証しない
    とする文言がなかった
  ・長期契約時の収入予想は困難とする記載があった
    →出資者にも過失が3〜5割
  
  ・元本を保証しないと明記された後に新規契約した出資者の訴えは棄却
 

これ以外にも
  ・契約から20年以上経過、と
   最初の払い戻しから3年以上経過 →民法上の除斥期間・時効で棄却

前述の過去記事にも書きましたが、社保庁のグリーンピア流用問題とか、カンポの事業とか、バブルに酔いしれていた名残の事件っていう感じ。でもって今回は直接、個人や法人が被害を被ったという点がポイントです。

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冒頭の繰り返しですが、まとめると

  林野庁の国有林事業「緑のオーナー制度」で損失発生!
    239人が計約5億円の損害賠償の裁判をして、
    出資者84人へ計約9100万円を支払うよう命じた。
  司法の初判断。(大阪地裁判決)

ってことであります。

国が控訴するのかどうかはわかりませんが、今回裁判所は結構丁寧に損失を認定したんじゃないのかな、と思っています。
239人中84人ですから、原告側が控訴する可能性も高いですね。

「国の事業だから信用したっ!!!!」

 →これ、お金(金融)の面だと、詰まるところ、国債だから安全だと思っていた!
  というのにつながります。借金漬けの日本の信用力がいつまで保つか。
  今の調子が続くのなら、何十年も保つのは難しい気がします。
  だから資産を守るためには、(例え国債を直接持っていなくても)

   ∴ 国債金利は常に注意しておきましょう♪
         (急上昇したときが赤信号)

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