« 景気は上向くか否か? 平均賃金31.4万円(過去最低) | トップページ | 大阪も春っぽくなってきた。ハルカス3/7全面開業 »

2014/02/24

QOL「人生の質」、聞いたことありますか?

「QOL」という言葉、聞いたことがありますか?
クオリティ・オブ・ライフ、「人生の質」と言われています。

「定年退職しました。当面使わない2000万、どう運用すればいいでしょうか」。

 一人になったら有料老人ホームを検討するという人と、いずれは子供と一緒に住む、という人とでは、同じ2000万円でも全く意味の異なるお金になってきます。
それなりに充分な貯蓄があれば、あえて投資のリスクを取らずとも、贅沢しなければそれなりに満足な生活ができると思います。しかしこれを、自分の想いは横に置いて、「当面使わない2000万、どう運用すればいいでしょうか」と尋ねられてもまともなお答えはできません。

 私が最初にQOLという言葉を聞いたのは、入社間もない会社員時代の頃です、平成元年頃。当時私は診断装置のエンジニアだったのですが、医療の現場でこのQOLという言葉がとても使われてくるようになっていました。と言うのはこの当時、寝たきり老人が増えてきた頃で、病気は治っても二度と病院から出られない、なんて言う人が大勢出てきていた時代だったのです。「社会的入院」「病院ベッドは老人の溜まり場」「終の棲家が病院」こんな時代でありました。
 現場の方では、「社会的入院」をさせることが医療の姿なのか、なんて言う議論が盛んにされていました。医療というのは病気を取ったり直したりするだけじゃなく、その人の生活が病院に来る前よりも良くならなきゃ意味がない、なんていう議論が学会でもよく取りあげられていたのです。

 今、私はFPの立場でやはり「人生の質」という言葉を使っています。お客様が私の所に来る前と後で、人生の質がかわらなきゃ意味がない。これを基本にいつも考えています。ただ、人生の質は簡単に数字に表すことが出来ません。
 貯蓄額が増えた、払うべき税金が安くなった、損しないで済んだ、これだけ得した、こういうお金は金額という数字で表すことができます。
 貯蓄を取り崩して、住宅ローンを組む。これがその人にとってどれだけQOLを向上することになるのか。単純に、3000万のローンをどこでどのように組むのか、だけではなく、そのローンが過大ではないのか、その家を買うことでどれくらいクライアントの想いが満たされるのか。賃貸のリスク・持ち家のリスク、どちらがどのくらいでクライアントの許容範囲なのか。
 もし、QOLの数値化が出来れば、きっとファイナンシャルプランナーも医者もランキングが出来て、あそこは成績がよい、なんて比較淘汰が進むのでしょう。でも、人生の質は到底数値にすることができません。それに、もしそんな数値化が出来たとしたら、もし「あなたは今のQOLはいくらです」なんてことがわかるようになったら、、、、少なくとも私は言われたくないです。

 エンジニア時代は、画像ノイズの数値化、とか診断画像の標準数値化なんていうことに取り組んだりしました。同じように考えればFPの立場で、今の私が、エンジニア魂で人生の質の数値化なんて取り組んでも良さそうなものなのですが、そんな気は全くありません。
 何故かというと、工業製品の製造ではクレームにならない均一なものを作ることに意味があって、このために数値化が必要なのですけれども、人生においてはそんな数値化は意味がない、と思っているからです。それにだいたいもし数値化できたとしてもそれは一面で見たもの、でしかありませんしね。
 
人それぞれ、いろんな人生があるから面白い。
きっとそのうち何処かの誰かが、数値化しますよ、日本人は数字が好きだから。

体重いくら? BMIいくつ? 年収どれくらい? 年金どれくらい?
肌の健康度 10歳若いですよ♪ あなたのQOLはいくらですってね。

 ホントに日本人は数字がお好き

 お客様が私の所に来る前と後で、人生の質がかわらなきゃ意味がない。こんな偉そうなことを書きましたが、実際、「こっちのローンの方が得ですよ」「この保険の方が…」「税金がこれだけ減りますよ」、圧倒的にこういう話しが多いのも事実でして、悶々としていたりします。

 さて質問。
 アナタのQOL、去年より上がっていますか?
 くれぐれも、貯蓄額だとか財産とか、借金だとかの数字にとらわれないようにして下さい。

結局ね、「納得いってる人生か・自分らしい人生か(あるいは、親らしい人生・子らしい人生)」ってことなのです。
 

|

« 景気は上向くか否か? 平均賃金31.4万円(過去最低) | トップページ | 大阪も春っぽくなってきた。ハルカス3/7全面開業 »

FP総合」カテゴリの記事