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2013/03/25

厚生年金:44年加入なら年金320万円くらい多く受け取れる特例

厚生年金の制度のうち、ある対象の方にかかわる、特例の話です。その名も「長期特例」!。定額部分の受給開始年齢が早まる特例です。

今年、定年退職の人のうち、中卒で働き始めた方などの場合、
勤続年数(=厚生年金加入期間)が44年であったりします。

で、この特例、本来なら65歳から受け取れる定額部分が、61歳から受け取れるようになります。
すなわち、約80万円×4年分=320万円多く貰えるということになります。

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 今年定年退職する人(4月以降生まれ)は、年金支給は61歳から。
 
   61歳〜  報酬比例部分
   65歳〜  報酬比例部分 + 定額部分 (+加給年金※)

が本来の厚生年金の支給ですが、44年間(528か月)以上加入している人は、特例で、報酬比例部分と同時に定額部分を受け取れます。
つまり、
   61歳〜  報酬比例部分 + 定額部分 (+加給年金)   にできます。
                       (結構、お得です)

定額部分はどれくらいかというと、44年の加入期間なら80万円くらいだと思います。4年早く受け取れる。

(【追記】
 この記事2013年に書いたものですが、結構なアクセスがあります。
 →何人かの人は「老後の安心ライフプランを作る」という営業になりました♪(感謝)
 しかし、2017年春以降に60歳定年を迎える方は、年金支給そのものが63歳~です。
 なので、2年分×80万円=160万円くらい、ですね。)

でも条件があります。良いことばかりではありません。
条件の一つが、厚生年金の被保険者ではないこと=退職していることです。

(65歳まで再雇用で働くつもりだった人などは、再雇用の年収が100万円だったとしても、4年分なら400万円になりますし、それに健康保険料とか変わりますし。この特例を使った方がお得なのかな?と人生設計を考え直す必要があるかもしれませんね。)

なお、「被保険者ではない」が条件ですから、他の勤め先で働いている場合もダメ。でも、アルバイトなどは被保険者ではありませんからOKです。

※加給年金:年下の妻にたいする加算ですが、この支給要件は定額部分が支給される時に対象の奥さんがいれば加給されるというもの。(上の図なら65歳が本来)。
でも、44年特例を使うと定額部分が支給されるので、加給年金(約40万円)も受給できます。

  奥さんが加給年金、対象者かどうか?
   厚生年金20年未満、年収850万円以下(だったけかな?)

(だいぶ端折っていますので、詳しくは年金機構などでご確認下さい。←あんまり詳しく書いてないんだけどね、年金機構のQ&Aにあります)

【追記】
「44年特例は廃止されたのですか?」
という質問を良く受けます。
「は?」と聞き直すと、どうやら年金機構のHPではほとんど書かれていないから。

【年金請求の手続きのご案内(60歳用)】の最後の方に「障害をお持ちの方・長期加入者の方は定額分支給開始年齢の特例があります。・・・」と記載があります。ご覧下さい。

【追記の追記 2017.1.28】 (↑上記、消えちゃったのか? 無い(;_;) )

年金Q&Aの中にあります。

年金機構トップ>年金Q&A>年金の受給>
 厚生年金保険の給付>年金Q&A (老齢厚生年金について)

「私、厚生年金保険の加入期間が44年あります。老齢厚生年金は、いつからもらえますか。」

 ・・・若干、年金制度のことを知らなければ日本語じゃない文章ではある。
   もう少し分かりやすく書いてくれればいいのに、と思うぞ。

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