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2012/10/01

年金基金を解散の方向で検討、10年後を目途

先週、金曜日のニュースです。
年金基金問題! AIJの年金資産の消失問題で一躍有名になりました。

2011年3月現在で、年金基金の数は578。
このうち314基金で、支払い超過(貰う人の分が(払う人+運用益より)多い)
    212基金で代行部分にまで食い込んでいる。

2012年7月現在では、年金基金の数572。
    286基金で代行部分の積立不足が総計1兆1100億円。

つまり約半数の基金は、すぐに破綻してもおかしくない予備軍。

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問題のポイントは4つくらいあります。

   ●解散するには、代行部分を国に返還しなければならないが、
    この資金が捻出できない(→捻出すると中小企業は破綻する)
   ●一社が倒産すると、他の加入企業が穴埋めする必要がある
     (→連鎖倒産の可能性)
   ●受給年金を減額するにはOBの2/3以上の同意
   ●厚生年金の公的資産で、基金運用の穴埋めを行うことに対して
    批判をどうするか
    (景気の良かった時代は自力運用益を享受しながら、いざ赤字に
     なったら公的に穴埋めすると言うことに対する批判)
   ▼すでに(自力で穴埋めして)真面目に代行返上した企業は損した気分になる。
   ▼基金に天下り公務員は、366基金に761人、うち厚労省・社保庁689人
    民間企業でも、基金への異動はひとつのポストである。

最後の、天下り・異動はどうでもいいですよね。上の4〜5つのポイント。
現時点では、数年~10年後を目途に、年金基金制度そのものを廃止する「方向」で検討するとのこと。
穴埋めは、原則厚生年金の資産を使うこと、、、でも詳細はこれからです。

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 ただ、一部の大手企業グループからの抵抗はそれなりにあると思います。
 企業にとって年金基金の運用は昔ほどおいしいくはありません。逆にこの20年間は逆ざやで正直やめたいはず。それでも、グループ従業員が年間1万人、なんていうところではOBだけで30万人くらいいるわけで、30万人×1000万円としても、3兆円くらいのお金を動かしているわけで、従業員分もいれるとその2〜3倍の資産があります。
 当然、証券会社をはじめいろいろな資産運用の企業と繋がりがあるわけで、「無くなりましたからもう取り引き終了です」とも簡単に言えないでしょう。
 企業側の資金調達にも影響します。(例えば、年金基金があるファンドを買って運用する。そのファンドはもとの企業に環流する運用になっている、こんな場合も多々あるはず)
 
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 結局、公的な穴埋めの批判を受けても、基金倒産を防ぐことの方が大事という「方向」だと思います。おそらく今後、大手企業グループと中小基金とのおりあいをどうつけるかが議論されることと思います。積立不足に悩む企業グループが多ければすんなり話は進むし、すでに企業の積立不足は解決済み、のところが多ければなかなか議論が進まない。
 
 で、私が一番気になること。
 すでに基金から上乗せ部分を受給している年金受給者です。
 20年以上前に退職して、かつ、終身年金制度で上乗せされている人たちが結構いらっしゃいますがこの方たちの年金がどうなるか。(→日航でも東電でも減額でした)

 うーん、やっぱり、基金上乗せ分は無くなる方向で考えなきゃいけないんだろうな〜

 多くの企業では、すでに何度か規定を変えています。予定利率5.5%→4%→3%という具合。で、大きく影響を受けるのは上に書いたように20年以上前から年金を受け取っている5.5%の人、だと思います。 もし規定変更化されていなくて、いまだに予定利率5.5%なら計算し直して減額される、と思います。

※分かりやすく書きますと、終身年金は運用益が基本です。1000万円分の原資で、5.5%なら毎年55万円を受け取っても原資が減りません。でも実際には(予定利率通りに運用できていないから)原資が減っているわけですね。なので3%にすれば、毎年30万円で、25万円のダウン。こんな計算をやり直すということ。
 
 ちなみにこの問題は、少子高齢化よりも「デフレが続いている」ことの方が大きな原因なのであります。

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