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2012/09/24

GDP;増税前の「名目と実質」のウソ!

「名目」と「実質」のウソ。今日のこのブログは、自分への教訓です。
時には両方見なければ、ウソをつかれますヨ、という見事やられてしまった失敗談。

GDPを語るとき名目成長率とか実質成長率とか、言いますよね。おそらく今後、増税でも年金の話でも、GDPの「名目」とか「実質」とかそんな言葉が良く聞かれるようになるはずです。

【関連記事】
 ●だから~、GDPが増えないと給料は上がらないって (2009/04/15)
 ●12年前から、給料が下がる時代になったようだ (2009/12/22)

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さて、実質GDP成長率とか、名目GDP成長率とか、経済新聞などを見ていると良く出てきます。
この違い、何でしょう?・・・ 一言で言えば、物価上昇を考慮するかどうかです、ね。

GDPが1.5倍に成長したら名目は1.5倍の成長、でも物価も同様に1.5倍上がっていれば、実質成長はゼロ。
これが名目と実質の違いです。

日本のGDPはグラフの通り。内閣府の国民経済計算というところが公表しています。
「生産者側」という数字で、雇用者報酬もグラフにしました。

Gdp1

GDPと雇用者報酬、だいたい比例しています。
なぜ比例するのでしょうか?

(1)まず、給料は売上げから出る。 これは良いですね。
   
(2)GDPとは何か? GDPとは付加価値の総和です。

 売上げの総和、と言いたいところなのですが、こう言ってしまうと、A社がB社に売ってさらにC社に売れば売上げだけがどんどんダブルカウント・トリプルカウントされてしまうので、そう言う部分を排除した、「総和」です。つまり付加価値の分だけの総和。
 この点では(1)は間違っていて、「付けた付加価値(つまり儲けのこと)の中から給料は出る」、というのが正解です。

Gdp3

そしてこれらを、ぜーんぶ足し算したのが、「GDPと雇用者報酬」。だから基本的に比例するのです。

でね、雇用者報酬のグラフをよくよく見ると、2000年くらいから伸びていないし、2007年頃からはむしろ下がっている。

  ・・・ そうですよね、皆さん給料上がっていないですよね♪

なのになのに、「家計の最終消費(形態別)」(←これも内閣府経済計算の一つ。下の左のグラフの???のところ)を見ると、2009年・2010年ごろ、「耐久消費財」だけ伸びているんです。
これおかしいでしょ。
なんで、給料下がっているのに、耐久財だけ伸びる?

「そんなに、エコ家電ポイントって凄かったのか? エコカー補助金、凄かったのか?」
って思ったのです。

どれくらい消費が伸びたんだろう? ほかに何か話題になるようなことがあったか?
大震災の前だし、何かあったっけ? 住宅建築ラッシュってのも無かったし・・・

だいぶあちこち探し回って考えて、やっと分かりました。何のことはない、見ていたデータが「実質」だったのです。「名目」でグラフ化すると、すんなり納得♪
名目での最終消費は、報酬に応じた分で、得に消費割合が増えたわけではありません!
 
Gdp2

どういう事かというと、「国民経済計算の『実質』はH17年を基準に算出」している。これがミソ。

H17年に300万円だったハイブリッド車は、今だと200万円だけど、300万円でカウントされる。
H17年に30万円だった液晶テレビは、今だと10万円だけど、30万円でカウントされる。

こういうウソ! が出てくる。

特に価格変化の大きかった商品が大量に売れると、大きく数字が異なってくる。
名目と実質両方見なければいけない! 私の教訓です。

実質で増えたのはおそらく、エコカー・エコ家電の経済効果。でも名目で変化してないのは、結局、他の物を我慢した結果の政策で、消費全体では伸びていない、って事なんだと思います。

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今後、消費税の話や年金の話の時に、おそらく政府は、実質成長率と名目成長率をうまく、使い分けると思います。
だって、今デフレでしょ。名目で見たらデフレ中は、下がるんですよ、成長しません。

   政府:「GDPは実質でプラス成長しています。増税しても大丈夫です」
どっかの党:「名目では減ってるじゃないですか? 国民を騙そうと思っているんでしょ」

『騙そうとする政府』とか、逆に、『まるで鬼の首を取ったかのごとく発言するどっかの党』みたいなレベルの低い国会にはして欲しくないし、

  適正に、GDPの成長、物価上昇・物価下落を考慮して、経済政策が決まるべき!
   ・・・これがなかなか難しいぞ、たぶん。

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名目と実質、物価を考慮するかしないか。
頭ではわかっているし、そんなに気にしたことも無かったのだけど、こんなに差が出るんだね〜、と少し勉強になりました。
時には、両方見なければいけない。 教訓です。

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