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2011/10/03

親の土地に家を建てる場合の注意点

「親名義の土地に家を建てようと思うのですが」
最近、こういう方が増えているような感じがします。

親の土地に家を建てる! 

  工務店は家を建てることに夢中だし、
  不動産業者は、いわゆる初期費用とか売買成立するかそういうことに夢中だし
  銀行は貸せるか貸せないかに夢中だし、

これ以外に将来どんな問題を抱えるか、言ってくれる人がいません。

「親の土地に家を建てる」という場合、いろいろな問題を抱える人が出てきます。

問題を抱えるのは、大きく分けると2つのパターン

 ●土地を売って現金化したい場合、親との関係が悪くなった場合
 ●親が亡くなって相続対象となった場合・・・(相続税大丈夫?)
この2つです。
さらに付け加えるのなら
 ●離婚の時、と、相続放棄しなければならない時

 不動産は財産の一つですが、現金化する時に名義がバラバラだと困る人が多い。今は仲が良くても、その仲の良い名義人がずっと生きているとは限りません。というか親なら普通は先になくなりますからその後名義人が変わります、その次の相続人と揉める可能性がある。すなわち相続人すべて兄弟姉妹、兄弟姉妹が亡くなっていれば甥や姪、すべての相続人の中の良さが問題になります。だって「ハンコ」が必要になりますから。
   他にも認知で病院行き、「ハンコ貰えない」とかもあります。

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例えば相続争いでは、こんなの

 義理の兄弟と(自分が今住んでいる土地をめぐって)の相続争い。
で夫婦の会話、

  「私が、義父・義母を見送って、あんた(旦那)の世話もしているのよ」
  「でもこの土地は、親父の土地だから相続人は、俺と兄貴と妹の3人。
   でも妹は昨年死んだから、甥と姪が加わって計6人で分けることになる」
   
 家を売ることは出来なくなるし、賃料寄こせなんて言う場合もあるかもしれません。
 で、大抵は「相続放棄にハンコ捺してとか」「遺産分割協議書にハンコ捺して」とか、になるのですが、これがタダでは済みません。ハンコ捺す前に 

   「お金はいくら遺していたの?」
   「その土地だけでも3000万円だから、俺の分500万円は貰わないと」

 こんな風にもめてくるのです。他にもあります。

   「夫が亡くなり、同居の長男にすべて相続させたのですが、
    その長男が先に亡くなって、長男の嫁さんにみんないったんです」

こういう事を嘆く義母さんもいたりします。
 
 義父が「あいつ(次男)にはやらんでいい」なんて言ってもそれは法律上関係なかったり。

   「遺言書書いて貰いましたから」
   「それは認知証になる前ですか? そうでなければ無効裁判されるかも
    しれませんよ。それに『すべて長男に』なんて書いてあっても
    遺留分という法定相続の半分は権利がありますから」
    
    「それより、相続税、大丈夫ですか?
     相続税減免するためには遺産相続終わってなきゃ申請さえ出来ませんが」

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 とまあ、いろんな問題を抱えてしまうのです。
 
 自分の住むところが無くなったら困る人、あとから思いも寄らぬ問題を抱える人、こういう人は贈与税がかかろうが登記費用がかかろうがどうしようが、これらの費用をケチってあとで大変なことになるよりきちんと自分の持ち分はきちんと登記して確保しておく方が安心です。
 「じゃあ格安で親から買ったことにしよう、自分名義に換えよう」、、、税務署が黙っているわけありません。やはり贈与税です。(相続時精算を使うことが多いと思いますが)
 
 もっとも、親ひとり子一人、こんな場合は相続問題はまず発生しません。(※)
だからといって安心も出来ません。
 相続税! 親が現金も残してくれていればいいのですが、土地しかない。それも都会の一等地。
  土地評価価格1億円で相続税1000万円。この税金が払えない!
  借金の方が多い、土地を売らなければならない!

いつでも、「今それぞれが亡くなった場合はどうなるの?」というのはしっかり確認しておいた方が良いんじゃないかと思います。相続税も含めて。

  工務店は家を建てることに夢中だし、
  不動産業者は、いわゆる初期費用とか売買成立するかそういうことに夢中だし
  銀行は貸せるか貸せないかに夢中だし、

私のモットーは人生の質。その先を考えないと「人生の質」が落ちてしまいます。

※(親一人子一人の両方が亡くなって、兄弟親戚で遺産相続争い)
  変に揉めていても、人生の質を落とすだけ。、、、だと思うのだけど、現実にはお金が絡むのでやっかいなことになる場合が多いです。未来永劫、親戚同士でいがみ合い。で不思議なことに、ここで散々騒ぐ人はその後、あまり良い人生を送っていない場合が多い、ような気がしています。

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●土地名義人と名前が違うと、相続税が安くなるという誤解

 借地にすれば相続税が安くなるはず! なんて思う人がいるらしい。
 これ親族間では厳しいです。
 契約書作って相場並みの賃料を毎月毎月(毎年でもいいけど、、、)定期的にきちんと払っていないと話になりません。単に所有者が善意で、貸している・・・これは「使用貸借」といいます。
 「賃貸・借地」というのは居住者の生活権と絡んでくるのです。(無造作に退去させられない、退去させるには裁判所の許可、などという縛り)
 簡単に現金にできないから、その分相続税を負けてあげましょうというのが、「貸家建て付け地」評価。

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