厚生年金の2013年問題! 60歳定年で1年間年金が無い!という問題
まぁいろいろと問題を作る人、というより言葉を作る人がいるのですね、
「厚生年金の2013年問題」、先日初めて聞きました。
一言で言うと表題に書きましたように、
60歳定年ならば、1年間無収入になるという問題です。あるいは、再雇用で働いても、1年間は年金が無くて収入が少ないという問題。
年金支給60歳→61歳の最初の世代が2013年から始まる、これを2013年問題と呼んでいるようです。
もっとも、「定年前に辞めるつもりです」とライフプランを相談されに来られるお客様が私の所にはいらっしゃいますが、当然こういう方は皆さんは、年金の無い規間があります。自営業や農家で国民年金の方は最初から65歳支給です。
皆さんいろいろお考えですね。
退職金を運用される方・貯蓄を取り崩す方、新たなお仕事を始められる方、マンション経営される方、、、、皆さん、自分の納得される人生を歩んでおられます。
定年前に辞めると失業給付変わりますしね。
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厚生年金をいままで貰っている人、今年から貰う人は、支給は60歳からですね。
でも昭和28年4月以降の生まれの方は、厚生年金の支給は61歳からになります。(誕生日により順次引き上げ)。
もしお勤めの企業が60歳定年で再雇用とかもしないならば1年間は全くの無収入。貯蓄の取り崩しで生活することになります。
こういう(昭和28年4月生まれの)方が60歳になるのが2013年、であります。
厚生年金の支給は、(報酬比例+基礎年金)であります。
で60歳〜65歳の間は、報酬比例の部分しか貰えない。
「65歳でやっと満額になった」とか「65歳まで満額貰えない」などと言う方が多いですし、「65歳まで部分年金だし」という言い方される人も多いです。
歴史的経緯で言うと、昔は厚生年金は60歳支給でした。これを国民年金に合わせよう65歳支給にしようとしました。いきなり引き上げると影響が大きいので時間をかけて引き上げることにしました。
(1)まず基礎年金部分の支給年齢を60歳→65歳に順次引き上げ
(2)そのあと報酬比例の 〃 〃 〃
こういう支給年齢引き上げを20年計画で計画したのですね。そして今、そのちょうど真ん中です。
これまでの10年間、企業は『一旦退職して、(給料下げて)再雇用』というシステムを取っているところがほとんどです。65歳までの雇用は確保するかわりに、でも給料は下げますよ、っと云うところが多い。再雇用の給料部分には、「部分年金(すなわち報酬比例部分)もらえるでしょ」という考え方が多分に入っているのですが、2013年に部分年金を貰えない人が出てくる。
今のご時世、「だったら、その分給料上げましょう」という企業はまず無いでしょう。
だから1年間は収入の少ない期間が出来ます。そしてその後10年間ほどそういう方々がどんどん増えてくる。
実は現在でも、希望退職とか退職勧奨とかで「定年前に辞めて年金がないまま」貯蓄を取り崩したりバイト・パートのような働き方で生活されている方は大勢いらっしゃいます。
でも、制度として、自動的にこういう人が量産される。だからこの話が表面化する。これが2013年、らしいです。
大手の組合(労働組合)は当然こういう問題を取り組んでいますが、いかんせん、雇用確保・賃金確保がままならない情勢の中で、なかなか前に進んでいません。そしてすんなり定年延長されると今度は、若年層の雇用、就職率に影響して来るという問題も含んでいます。
ライフプラン専門の私にとっては、ここに商機あり?!
とりあえず自分のライフプラン考えましょうよ。
結局のところ、どんな貯蓄の使い方をするのか、どんな働き方をするのか、って云うことで、別に定年だから特別なってな話ではないのです。
【関連記事】
○年金支給は、誕生日によって開始時期が違いますよ (2008/10/06)
【追記2012.9】・・・原則、雇用義務付け法案 可決成立しました
○高年齢者雇用安定法改正案が成立 (2012/09/05)
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