なぜ3000万の退職金を貰っても老後破綻するのか
退職金3000万円!
大手企業で役職付いて例えば支店長などの役職で辞められた方の場合、退職金額は3000万円を往々にして越えます。
普通は、これだけあれば俺の老後は安泰だ、と思うのですが、ところがどっこい老後破綻に陥るケースが決して少なくありません。仕事がライフプランナなので幾多のシミュレーションをしましたが、あまり深く考えていらっしゃらない方が多いようです。
少し古い記事ですがこちらも参考になるかも。
【過去記事】
●この10年でどれ位、老後生活が苦しくなってきているか (2012/05/17)
●老後の住宅ローンで破綻する子供 (2009/03/09)
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何故破綻するのか、それは一言でいえば支出が増えるから。
次の(1)~(3)が同時に(というか順番に)起きると破綻する確率はとても大きくなります。
(1)
まず、意外と(普通に?)多いのが、子ども孫への援助。これ定年直後だと「まだ結婚していない子ども」だったりするので思いが及びません、でもその後・・・・結婚・子(孫)誕生
東京では3世帯に1世帯が小学校・中学校から私立校にいくとのデータもあるそうです。で学年が上がるにつれて教育費がかかるのに今の経済情勢では親の収入が増えない!どころか給料ダウンにリストラ。この援助をしていたお爺さんお婆さんの家計がだんだんと苦しくなってくるパターン。
私も保険を使って、家計に影響せずに、援助する方法をお勧めしたことが何度かあります。
(2)
次に、病気の治療費・介護費用が負担になるケースがあります。保険内の治療ならまだ良いのですが、高い薬を使うとか先進医療とか。要介護状態になって、介護保険以上のヘルパーサービスを使わないといけなくなったとか高額の老人施設にはいるとか、月40万円50万円で出費がかさみますから、期間が長引けば1000万円2000万円はすぐに出ていってしまいます。
(3)
そしてこんなケースもあります、遺産が重荷になるケース&遺族年金でさらに赤字!
最近増えてます。つまり、遺産を貰った、親から不動産“だけ”を引き継いだ。(=都市部の一等地で、かつ、現金がない!)
自分の固定資産とあわせて毎年80万円。年金200万円では生活できない。それでもなんとかしていた
→だけど、旦那さんが亡くなって年金が減ったとたんどうしようもなくなっちゃう。
・・・遺族年金の恐怖!
なぜ老後破綻するようになったか?
大きな理由は2つです。
(1)昔の定期預金金利は良かった! 10年で2倍!
(2)平均寿命が10年延びた
すぐに使わないお金1000万円を定期預金にしておけばさらに1000万円の利息ができたのですね。さらに10年おいておけば、さらに2倍だったんです。これ凄いことだと思いませんか?
本当は物価上昇との差で見なければいけませんが、低金利時代だってことはこれからの老後人生を考える上でとても大事です。
平均寿命が延びたと言うことは、単純に1年で取り崩せる貯金額が減っているということです。
老後人生を昔と今で比べると、だいだい種々の保険料アップや増税で、3000万円無くなってます。ですから、しっかり老後設計してください。
老後設計!
家でも設計がしっかりしている家とそうでない家ではその住み心地は雲泥の差です。
だから自分設計も同じようにしっかりしてくださいね。心地よさが全然違いますから。
「なんとかなった老後」から「きちんと考える老後」であります。
私はまずキャッシュフローを最初に、ライフプランを組み立てます。←これFPの教科書通り、でもこれをバカにしちゃいけません。
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