面倒だった伯母さん;公正証書遺言・相続・永代供養
前回に引き続き、うちの親戚シリーズ。父の姉、私の伯母さんの話です。
先に書くと、「面倒だった」というのはちょっと悪く書きすぎです。でもいろいろありました。
この伯母さん、難病で長期入院されていました。旦那さんはとっくに他界。子どもはなし。
一応身の回りの世話は、永年の付き合いのご近所の方がされていました。
難病の入院患者なので病院もそういう病院です。基本長期療養のできる病院。僅かな年金でしたが、難病指定されていると言うことで、それでもおつりがあったようです。これが貯まって二千万か一千数百万というくらいの財産を遺して亡くなられました。
お世話になっている方に、お葬式・回忌費用も含めて譲りたいという気持ち。だから生前に公正証書遺言を書いておられました。
遺言書があれば、公正証書に限らず、裁判所に行って「検認」という手続きが必要です。
相続人の一人である父に頼まれ、大津の裁判所まで同行しました。
内容は先に書いたように、ご近所さんに譲るというものがメイン。
でもね、いざ、口座を解約とかしようとすると、相続人すべてのハンコが必要になるわけですね。(遺言書ありますけど、あった方が楽に手続きが済むということです)
子どもがいません。親も亡くなってます。とすると兄弟姉妹、その方々も半分以上無くなっていますので、その子ども達(被相続人の甥・姪)が相続人。
ハンコ集め、十数カ所のスタンプラリーです。戸籍抄本と印鑑証明。
まあ大変なわけです。
長年お世話になっていた方、この方の存在を知っている親戚は特に何も言わないのですけどね、甥・姪くらいになるとそんなことは知らないモノだから、なかなか大変なのですね。そんでもっていきなり赤の他人から「私が相続します」って言うと角が立つということで、うちの親がスタンプラリーをやりました。
数ヶ月かかって口座解約できて、やっとそのご近所さんと身近な親戚で話が終わりました。お葬式費用の立て替え分も清算できました。
(一周忌・三回忌・七回忌まではこのご近所さんをメインにやっていただきました。
お世話になっているので悪く言う気は全然ありませんが、正直、やはり貰うモノが
あったからやって貰えた、という部分はあると思いますね。)
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葬式直後の永代供養の話。
お葬式は亡くなった病院の近くのお坊さんに来て貰って身内で行いました。
でもお墓がありませんし、作っても子どもがいませんから訪れる人もいない。
遺言には、とあるそこそこ有名なお寺で永代供養とありました。
で、うちの父とそのご近所さんとでお寺に行きました。
「永代供養してもらいたいんですけど」
「一口に永代と言ってもいろいろ・・・」
「一人暮らしで子どもがいなかったので、遺産で・・・」
その言葉で態度がらりと変わったそうです。ははは。
いきなり、奥の部屋の別室です。。。。永代供養も金次第。
【関連記事】
○永代供養も金、シダイ (2008/10/10)
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若い頃に旦那さんと死に別れて、そのあと、簡単な仕事でお一人で暮らしていて、
晩年ずーっと難病でベッドの上。
ちょっと淋しい人生だったのかな、なんて今なら思いますけど、生きている時に何度かお見舞いに行った時には、優しい言葉をかけてくださいました。
丁度今くらいの季節にお見舞いに行った時のこと。
周囲は長期入院患者ばかりなので、皆さん顔見知り。結構、気さくに会話されてたりします。
「あんた、お客さん来たよ。はよはよ、化粧して髪といて(笑)」
病院のフロアに七夕の笹がおいてありました。
願い事の短冊、いっぱいぶら下がっています。
「早くここから、出られますように!」
こんなのがいくつも。泣きたくなりますよ。
私が言っている、幸せになる三原則、
『体の健康・心の健康・お金の健康』、
これが維持できないと幸せになれない、と思うのはこんな所からきています。
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