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2009/04/03

痴呆状態になったときの財産管理

痴呆にはステップがあります。何のステップかというと、周りの家族のステップで、

第一段階: 「怒りの段階」
      「あーまたこんなことしてぇ、これはダメって言ったでしょ」
       →なんで言っても分からないんだ、覚えていないんだという
        「怒りの段階」
        でも、何とかすれば元に戻るという期待が本音ではあるのです。
        
第二段階: 「アキラメの段階」
      「あーまたこんなことしるぅ。また用事が増えたよー」
       →何度言っても分からないし、、、
       
第三段階: 「認識の段階」
       「あーまた、、、でも本人は何かしようと思ってるんだよね
        それの順番とかがわからなくなってる。病気だから仕方ないよね」
        →病気を病気として家族が分かるという認識の段階
        
本人は、何かをしなきゃいけない、という熱意をもっています。
例えば玄関を掃除しなきゃいけないとか、新聞を取りに行かなきゃいけないとか。でも病気のせいでそのことしか頭に入っていない、ので、まっさらなタオルで玄関の床を拭いたりとか、隣の郵便受けの新聞を取ってくるとか、そんな奇異な行動に見えてしまうのです。
徘徊、これは、「ここは私の居る場所じゃない、帰らなきゃ(大抵は昔の家)」という熱意が徘徊という行動になってしまう。
 「怒りの段階」「アキラメの段階」「病気の認識の段階」

 痴呆の初期は、たまに変だけど、それ以外のほとんどは正常、という状況なのでなかなかわかりません。で、「たまに」→「時々」→「しょっちゅう」→「いつも」と進んでいきます。
 
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 痴呆の方の財産管理、
 まず銀行関係、現在は預金引き出し等、本人確認が義務づけられてますので、20万以上の引き出しや200万以上の振込、額に寄らず定期預金の解約、では本人が出向かないといけません。入院中の夫のお金を下ろしたい、こう思ってもできません。
 銀行によれば、病室に出向いてくれるところもありますし、額が大きくなければ委任状等の書類で引き出せる所もあるようです。
 できれば元気なうちから最低限の預金は、それぞれ(特に夫・妻)に分けておくのが良いと思います。
 
 一人暮らしの親の家にいったら、やたら変なリフォームがされていた。
 これは以前問題になったリフォーム詐欺ですが、「300万以上の契約はすべて無効とする」なんていう宣言をするのが成年後見人制度です。昔の準禁治産者と同様な効力。裁判所に書類を提出します。
 元気なうちから、痴呆になったら長女に財産管理をまかせる。こういう宣言もできます。こういう場合は、その時になったら長女が裁判所に(診断書とかを添えて)私が管理することになりました、と申し立てると、以後、本人の契約は無効で長女がすべて契約する。なんていうことになります。
 
 これの変形パターンとしては、
  痴呆になったら、
   ●金銭は長女に、不動産は長男が管理する。なんていう宣言もできます。
   ●自宅を抵当に銀行にお金を借りてそれで老人ホームに入るお金を工面する、
     なんていう個人信託という法律行為も事前にすることは可能です。
    
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 こんな成年後見人制度というものがあっても実際は悲しい現実があったりしまして、
 
   「長男と二世帯住宅で一緒に住んでいます。私は90歳、夫は10年前に
    死亡長男夫婦ももうすぐ定年。毎日顔を会わせるのが嫌で、嫌で。体も
    衰えてきたし、もう死にたいくらいです。子供たちに出て行ってって言うん
   ですけど 『お前が出て行け』って言われるんです。近くに古家があって
    そっちに引越してくれたら嬉しいんだけど、でも、あの古家、だいぶ手を
    入れなきゃ住めないし・・・」

    
『長男さんの態度を変えようと思ったら、財産を次男にすべてやるとか、寄付するとかの遺言書を書いて、見せて、遺言信託までしたら、考え変わりませんかね、』なんて言っても、事はそんな単純じゃないようです。
私は、財産より人生の質を重視していますから、家がいくつもあって羨ましいななんて思うより、人生が悲しいと言うことの方が可哀想に思えて仕方ありません。


痴呆の方の財産管理は、その周りを支える人(家族や施設の人)と自分の居住環境(自分の家・子供の家・ホーム・グループ住まい・・・)と密接に関係しますのでこれが一番良いという教科書的答えは存在しません。これにプラス、財産の種類と量が関係しますので、正直、マンション一つ持っているなんて言う場合の財産管理は、マンションの管理一つを取っても外部委託=コストがかかる。これに、さらに、個人信託や遺言信託等の法律上の委託をしようとするとコストがかかります。

財産を守るにはコストがかかる。これは財産の種類で、どの世代でも言えることですが、特に高齢の場合はコストがかかるように思います。

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